ゾクゾクしたいけど、怖すぎるのはちょっと、、。
この本はどうだろう。
表紙のインパクトが強くて、見るからに、怖そうなホラー小説ぽくて、、、ヤバい感じがするけど、、、。
ドキドキ、恐る恐る、そしてワクワクもしながら読み進めると、、、
ん、これは思っていた感じではないかも、、?!
という私は、
ホラー映画はダメです。ホラー小説は、小野不由美さんの本がギリギリの範囲です(作品によってはアウトな感じも、、。しかし、読み始めると逆に先が気になるので読んでしまいますが、しばらくは、部屋の隅が気になってしょうがありません泣)。
ドキドキしたいけど、怖いのは、ちょっと、、、とギリギリラインを模索しながら攻めつ戻りつしています。
この本を読了して、先日こういうツイートをしました。
この表紙で、読むのを躊躇してる人って結構いそうな感じがします。
ホラーが苦手な人は、なかなか手に取りにくい表紙ですよね、、、。(わかります)
『踏切の幽霊』感想→表紙ほど怖くなかった
表紙を見て、かなり怖そうなホラー小説かと思い、恐る恐る読み始めましたが、ミステリー色が強めの作品でした。幽霊は出てくるので、怖くないこともないですが。
ここに出てくる幽霊は怖いというよりは可哀そうという感じでした。
この幽霊の女性は殺されたのですが、その殺された原因がなかなか解明されず、そして、なぜか身元も判明しない。
早く謎を解き明かして、成仏させてあげたいと思いながら読み進めました。
この女性の殺人事件の裏には、暴力団やら、大物代議士やらが複雑に絡み合っており、なかなか真相がつかみきれず、謎は深まっていきます。
なので、読み進めるにつれて、幽霊の怖さよりも、この謎の深さの方へ関心が向き、話にのめり込みました。
そして、もう一つこの話に絡み合ってくるのが、この幽霊の謎を解いている松田の亡くなった妻への心情です。
松田は亡くなった妻への後悔の思いが心の中にずっとあり、悔いが残りつづけていました。
そして、この謎を追い求めていくうちに、この幽霊を妻と重ね合わせるようになり、どんどん、松田はこの事件にのめり込んでいきます。
謎は少しずつ解明していきますが、未だに、幽霊の身元はわからない。このアンバランスさに、この本を読む手が止められなくなり、、、
ふぅー、一気読みでした。
あらすじ(ネタバレあり)
元新聞記者で、今は女性誌の記者である松田の務める出版社に、心霊ネタが送られてきたことが始まりでした。
その心霊ネタというものが、下北沢三号踏切の映像と写真で、踏切の中にぼんやりとしたものが浮かび蒸気のように揺らめいて消えた映像と、髪の長い女性の上半身が映っていた写真です。
松田たちは、その心霊現象について調べ始めました。
松田がこの件に関わりだしてから、松田の家に電話がかかってくるようになります。その時間はいつも午前1時03分。若い女性の苦悶の呻き声が聞こえてきます。
話の中で、松田の心中についても語られていきます。若くして亡くなった妻に対して “どうして一緒に過ごす時をもっと大切にしなかったのか”という後悔の思いが松田の心の中にずっとありました。
調べて行くにつれて、その霊は殺害された女性のものであることがわかり、さらに1年前の午前1時03分に下北沢三号踏切で若い女性の殺人事件があったということもわかりました。
その被害者の若い女性の顔写真は、心霊写真のその顔と同一人物であり、キャバクラで働いていたことまではわかりましたが、名前、住所などの具体的な身元は、未だわからずじまいでした。犯人はその時逮捕されています。
さらに詳細を調べるため、同じキャバクラで働いていた従業員に尋ねると、「いつも陰気な作り笑いを浮かべていた」というだけで、誰もこの女性の素性を知りません。
“身元不明のまま死んでいった女は、肉体を持ってこの世に存在していた時でさえ、実体のない幽霊のような生き方をしていた”
話が進むにつれて、暴力団の坂東組が関わっていること、大物代議士の野口進と栄興建設との談合疑惑も浮上し、この事件に絡みだします。
少しずつですが、謎は解明していきます。
色んなことが絡みに絡みまくっていたものが、少しずつほどけていき、
徐々に明かされていく真実
未だ明かされない女性の身元
“見る者の心まで暗くする作り笑いの裏に、どんな過去を隠していたのか。松田は写真の中の女に君は一体、誰なのかと問いかけた。”
女性の手がかりをもつ犯人が拘置所で亡くなったことによって、また、行き詰まります。女性の身元を調べる手がかりをなくしてしまいました。
“1年前までは確かに生きていたはずの女。しかし誰もその女の名前をしらない。どこでどう生きてきたのかも分からない。それどころか、命があったわずかな痕跡さえも揉み消されようとしている”
手がかりをなくした松田たちは、一縷の望みを託した霊媒師から、女性の身元につながるヒントをもらい、箱根方面の鶫野(つぐみの)にある小さな集落へと向かいます。
しかし、その集落の住民に女性のことを尋ねるも誰も口を閉ざし話そうとはしません。
離れ屋敷に住むただ一人だけが、唯一松田の話に耳を傾けます。その人は、女性の母親でした。
“自分は目に見えない何者かの意思によって選ばれ、使命を与えられて、この母親のもとへ辿り着いたのではないのか”
そして、母親の口から、この女性の衝撃的な過去が明かされます。
“これまで集めてきた手掛かりが、一本の線となって繋がり始めた。”
(””の部分は作中より抜粋)
最後に
最初はホラー小説かと思い、おっかなびっくり読み始めましたが、読み進めていくと思っていた感じとは違い、良い意味で裏切られました笑
ほんと、久しぶりの一気読み。この作品に出会えて、また、気になる著者さんが増えて、とても嬉しいです。まだまだ、高野和明さん(著者)の作品はたくさんあるので期待大!で読み進めたいと思います
『13階段』、『ジェノサイド』がお勧めされていたので、まずは、これから!
ワクワク、ドキドキ .‹‹\(´ω` )/››
私がこの作品に出会えたのは、Twitterの投稿を見かけたのがきっかけでした。
この記事が、皆さんの読書幅を広げる一助となれば幸いです。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
最後に
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最後まで読んでいただきありがとうございました♪