こんにちは、かなとです。
『踏切の幽霊』を読んでから、高野和明さんにハマってしまいました!
『踏切の幽霊』→表紙が怖くて、かなり読むのに躊躇しましたが、思い切って読んで良かったです!
まずは、高野和明さんの代表作『ジェノサイド』を読んでみました。
第65回日本推理作家協会賞長編及び連作短編集部門受賞
第2回山田風太郎賞受賞
2012年版このミステリーがすごい!第1位
2011年週刊文春ミステリーベスト10・第1位
第33回吉川英治文学新人賞候補
第145回直木三十五賞候補
これだけの賞を受賞していました。
こんな有名な作品を知りませんでした、、、。
私はこの本は図書館で借りて読んだのですが、すごく本がくたびれていました。
こんなに読み込まれた本、久しぶりに出会いました。たくさんの人に読まれてきたんですね。
この本の人気のすごさが伝わってきました。
先日こういうツイートをしました。
「ジェノサイド」って『大量殺戮』っていう意味なんですね、、、。
それを知っていたら読んでなかったかもしれません、、。
私と同じで残虐、殺戮ものが苦手な人はご注意ください。かなりリアルに描写しているので、病みます。
しかし、読み始めると、先が気になり、読む手が止められなくなります。
大量殺戮、新薬開発、新人類出現。これを高野和明が描く。
面白くないはずがない!
高野和明のインタビューで『ジェノサイド』を深掘り!
「人類が生き残ったのは知性ではなく残虐性のためだ」。
すべての生き物のうち人間だけが同じ種の間でジェノサイド(大量虐殺)を行うため、早くから地球上にいたネアンデルタール人は現生人類によって滅亡したとみる。
こういう仮説があるそうです。
なるほど。今まで、自分が考えていたこととは違っています。
確かに、この小説を読むことによって、今まで知らなかったことを知り、違った側面があることも知りました。いろんな観点から物を見ることは大切ですよね。
高野和明さんは、この本を書き上げるのに、各種の歴史・科学資料を調べ、2年半かかったそうです。
それは巻末の参考文献と謝辞を見れば納得でき、その多さに下準備にかけた時間と労力が十分に伝わります。この本のスケールはかなりデカいです!
この本のコンセプトは
人間は集団を作って生活するが、集団と集団は必ず衝突するもの。私たちがチンパンジーやゴリラを見ながら様々な習性を観察するように、人間のこうした性向を第3者の視点で描いた
国籍を超越して人を助ける人もいる。さまざまな顔を通じて人間の全体像を表現したかったと話されています。
この本の作中で、国籍を超えて人助けをする人物、古賀研人の最大の助力者・韓国人科学者・李正勲のモデルとなったのが、線路に落ちた日本人を救って亡くなった故李秀賢(イ・スヒョン)さんです。
高野さんは留学時代に、韓国人は嫌いな人にも(憎い)情という表現を使うと、聞いたそうです。
南京大虐殺と関東大地震後の朝鮮人虐殺についても話されています。
コンゴ、ルワンダ、独ナチの虐殺を書きながら、日本がしたことを書かないのは不公平だと考えた
知らずにすませられるなら、そうしたくなるほどの、目を背けたくなる悪行の数々です。
小説の中で、集団虐殺が残虐に描かれています。ほんとにこの部分は心を痛めました。なんというものを読まされているんだろう、、と、読むのをやめたくなりました。
そして、さらに、超人類という突然変異で生まれた、人類にとって驚異的な生命体が物語に加わります。
超人類を巡って、人間の本性が問われているかのようでした。
その他にも、この小説の中では、コンゴの少年兵の倫理的に関すること、権力、暴力、生命の尊重など、多くの問題提起が散りばめられています。
最後に著者は
結末について
「超人類が平和的かどうかは意図的に設定しなかった。人間が引き続き残虐なことをすれば、人類を滅ぼすことになるはずで、平和のために努力をすれば滅びることはないだろう」
と伝えています。
ジェノサイド(大量殺戮)をしようとする人類と、人類を除去する能力を持つ超人類の争いのカギは、結局、人間が握っているということでしょうか。
深く考えさせられる小説です。
参考文献:中央日報より
あらすじ
日本・アメリカ・コンゴの3つの場所で物語が進みます。
創薬科学を専門分野とする大学院生の古賀研人の元に、死んだはずの父からの1通のメールが届いたことによって物語が始まります。
研人はその不可解な遺書を手掛かりに、隠されていた父の私設実験室に辿り着きます。ウイルス学の研究者で大学教授だった父・誠治は、そこで何を研究していたのでしょうか。
同じ頃、特殊部隊出身の傭兵・ジョナサン・イエーガーは、難病に冒された息子の治療費を稼ぐため、ある極秘ミッションを引き受け、コンゴに潜入します。
当初、暗殺任務と思われていた「人類全体に奉仕する仕事」だったが、指示された場所で目にしたものは、想像とは全く違ったものでした。
日本で父の遺志を継いだ研人と、コンゴでミッションを遂行するイエーガー、そしてアメリカのホワイトハウス、この3つの場所で3人の主人公の話が展開していきます。
この3つの場所で同時に起こっていた出来事が、絶妙に交差し、そして、想像を絶する新たな局面に遭遇します。
最後に
実際、取り掛かって書き上げるのに、2年半かかったそうですが、構想を練り始めたのは、10年ほど前からだそうです。
ずっと、長い間、アイデアを温め続けた作品なんですね。色んな意味でスケールのデカい作品ですね。
最初は、専門的な話が濃く、難しく感じるかもしれませんが、話が繋がりだすと、面白くなってきます。
残虐なシーンが印象的ではありますが、研人と李正勲が、不治の病の患者を助けるべく、命がけで新薬を開発していくところも、ハラハラドキドキです。
一気読み間違いなしの作品です。(でも、残虐なシーンが苦手な人はご注意です!しつこいですが笑)
最後に
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