『儚い羊たちの祝宴』ラストに戦慄【 Audibleおすすめ小説】あらすじと感想/ネタバレ少

こんにちは、かなとです。

あらすじに書かれているようにこの作品は『暗黒のミステリ』です。

独特の世界観に、最初躊躇してしまうかもしれませんが、この世界観の雰囲気をつかむとこの先どうなっていくのだろうと、不安と好奇心で聴くのをやめられなくなります。

ラストがまた衝撃的で、心えぐられます。

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あらすじ

夢想家のお嬢様たちが集う読書サークル「バベルの会」。夏合宿の二日前、会員の丹山吹子の屋敷で惨劇が起こる。翌年も翌々年も同日に吹子の近親者が殺害され、四年目にはさらに凄惨な事件が。優雅な「バベルの会」をめぐる邪悪な五つの事件。甘美なまでの語り口が、ともすれば暗い微笑を誘い、最後に明かされる残酷なまでの真実が、脳髄を冷たく痺れさせる。米澤流暗黒ミステリの真骨頂。

（「BOOK」データーベースより）

Contents

感想/ネタバレ少（ゾクゾク、驚愕）
Audibleで聴く際のポイント
本の情報
最後に
- 米澤穂信のAudibleで聴ける作品

感想/ネタバレ少（ゾクゾク、驚愕）

5作の短編集です。

上流階級の人々と使用人の話が短編1つ1つに収められています。

短編ですが、長編作品を読んだ時のような読み応えと満足感があり、インパクトもありです。
そして衝撃的なラストが毎回用意されています。

私は、1つ読み終わるごとに、内容の重さに、ふーーーっと一息つきたくなりました。

すべては『バベルの会』に繋がっており、最後の5作目でさらに衝撃のラストが待っています。

どの短編も独特で、毎回衝撃的なラストに驚かされ心えぐられたのですが、この最後の5作目は、さらに予想していなかったラストに戦慄させられました。

心にずっと残りそうです、、。

心えぐられてぐったりしそうな読後感なのですが、またこの読後感を味わいたい、面白かったな、、、と思えてしまいます。

Audibleで聴く際のポイント

最初は難易度高めに感じると思います。

独特の世界観で混乱しそうになり、普段使わないような言葉もでてくるので、聴いていてピンとこないかもしれません。ナレーターさんの語り方も独特です。

それぞれの短編に出てくる登場人物が違うので、短編が始まるたびに、その物語の世界観、登場人物を整理する必要があります。

私はこの作品は続けて2度聴きました。

1回目では、聞きなれない言葉などはさーっと聞き流し、雰囲気を掴みながら聴き終え、2回目は、この世界観にどっぷりはまっていたので聞き流していたところも難なく拾え、より深く物語を味わうことができました。

ラストはわかっているはずなのに、2回目の方がさらにゾワワ、、っときました（怖）。

めげずに2度3度と聴いてみてください。聴くほどに深みにはまり、きっとこの世界観とナレーターさんの語り方がくせになっているかもしれません笑。

登場人物

【身内に不幸がありまして】

村里夕日（むらざとゆうひ）	丹山家使用人。
丹山吹子（たんざんふきこ）	丹山家長女、父：高人（たかひと）、兄：宗太（そうた）
大旗満美子（おおはたまみこ）	吹子の叔母。母：神代（かみよ）

【北の館の罪人】

内名あまり（うちなあまり）	六綱家前当主・虎一郎の妾の子。
六綱光次（むつなこうじ）	六綱家現当主。兄：早太郎（そうたろう）、妹：詠子（よみこ）

【山荘秘聞】

屋島守子（やしまもりこ）	辰野家の使用人。
越智靖巳（おちやすみ）	産大登山部員。
原沢登（はらさわのぼる）	産大登山部部長。
歌川ゆき子（うたがわゆきこ）	飛鶏館の下にある別荘の管理人の娘。

【玉野五十鈴の誉れ】

玉野五十鈴（たまのいすず）	純香付きの使用人。
小栗純香（おぐりすみか）	小栗家長女。母：香子（きょうこ）

【儚い羊たちの晩餐】

夏（なつ）	『厨娘（ちゅうじょう）』と呼ばれる料理人
文（あや）	夏の助手
大寺鞠絵（おおでらまりえ）	大寺家の娘。