こんにちは、かなとです。
「アリアドネ」ってなんだろう？！この小説を本屋で見かけた時、まず思いました。
調べてみると
ギリシャ神話のクレタ王ミノスの娘の名前が「アリアドネー」でした。
そして、このアリアドネーは、テーセウスがクレータ島の迷宮を脱出する手助けをしたことで知られており、その際、使ったのが糸玉で、ここから難問解決の手引き・方法を「アリアドネの糸」というそうです。
なるほど、なるほど、それを踏まえると、この本が描こうしている情景が浮かび上がってきますね。
面白そうです。
『アリアドネの声』一気読み。あらすじと感想/ネタバレ少
国土交通省が立ち上げた都市開発プロジェクト『WANOKUNI』で、事故が起こります。
この『WANOKUNI』は、最新のIT技術を駆使した健常者も障がい者も住みよい都市で、商業施設やオフィス、インフラ設備などの大半は地下にあり、地上には個人の住宅や教育施設など最低限の設備がある『地下都市』です。
大地震が起こり、この『地下都市』が崩れ、1人の女性が地下に取り残されてしまいました。
しかも、この取り残されてしまった女性が「見えない・聞こえない・話せない」の3つの障害を持っていました。
そして、ハルオ達のドローンによる救出がはじまります（人が地下に入っていって助けることはできません）。
地下都市で、地震、そして、女性の救出。
「これは大変なことになったぞ」とザワザワしながら読み進めていると、ふとこれは思った以上に大変なことが起きてしまっているんだと気づきました。
「見えない・聞こえない・話せない」人をどうやって助けるんだろうと。
まず、救助のために側にきたドローンの存在を女性に気づかせることから始まります。見えないのでドローンを確認できないし、聞こえないので音で知らせることもできません。
これは大変です。
どうするんだろうと思いながら読んでいるうちにドンドン引き込まれていきました。
しかし、この本の引き込まれる面白さは、これだけではなく、困難な救助作業を進めていくうちに、ある疑惑が浮かび上がります。
えぇぇーーーっ
いろんなことが根底から覆されたようで衝撃的でした。真相が知りたくて、ますます読む手が止まらなくなりました。
私的には、この疑惑が浮かび上がってからが面白かったですね。
そして、ラスト。
もうね。ほんと、みなさん読んでください。自分がどういう人間なのかわかりますよ。
ジャンル・印象
・時間的縛りがあるので、ミッション達成できるか、ハラハラする
・疑惑が浮かび上がり、ミステリ要素もあり
・1ページに対する文字数少なめ、最後まで読み切りやすい
Audibleで聴く際のポイント
聴きやすく、状況もつかみやすいです。
臨場感があり楽しめます。
本を読んだ時から、映像向きだなと思いましたが、音声だけでも十分に楽しめます。
本を読むよりもAudibleで聴いた方が話に入り込めました。臨場感あふれるナレーションにハラハラドキドキです。ある所では、ウルっとし感動しました。
ハルオの先輩の我聞さんの声が好きでした。私のイメージにピッタリの個性的な声でした笑。
登場人物はたくさん出てきますが、主な人物だけ把握すればストーリーは掴めます。
登場人物
| 高木ハルオ | ドローンの講師 |
| 我聞庸一（がもんよういち） | ハルオの先輩 |
| 韮澤粟緒（にらさわあお） | ハルオの高校時代の同級生、妹：碧（みどり） |
| 中川博美（なかがわひろみ） | 見えない・聞こえない・話せないの3つの障害を持つ、 知事の姪 |
もしも内容が掴めなくなってきた、わからなくなってきた、、( ﾉД`)ｼｸｼｸ…と思ったら
聴く速度を少しゆっくりすると、思考する余裕が生まれてくるので、ぐっと聴きやすくなります。私は普段1.5倍速ですが、これを1.2倍速にするだけで違います（たったの0.3倍速遅くしただけですが、だいぶゆっくり感じられます）。
そして冒頭の聴き始めは
話の流れをつかむまでは
・冒頭部分を何度か聴きなおす。（私は冒頭部分5分程度を2、3度聴きなおします）
・速度は速めない。（私は1～1.2倍速で聴いています）
話の流れをつかむと、速度を上げても理解しやすいです。
冒頭部分をそのまま、なんとなく理解しながら聴き進めても、だんだんと話は頭に入ってくるようになりますが（大事なことは、何度か繰り返し出てきますので。しかし、伏線は聴き逃したら終わりです泣）、冒頭部分をちょっとマメに聴くことで、ぐっと聴きやすくなり、最初から本の世界に入り込めますよ。
こんな感じで私は聴いています。これは良さそうだなと思うところがあれば参考にしてみてください♪
本の情報
著者：井上 真偽
出版社：幻冬舎
単行本：2023/06/21発売、 304ページ
オーディオブック時間：6時間47分
ナレーター：上野 翔（声優、ナレーター）
最後に
ミステリー小説としても楽しめますが、描かれている世界が『地下都市』です。
これから先の私たちの未来はこうなるのかな～と想像しながら読むのも、面白かったです。
街のメイン（商業施設やオフィス、インフラ設備）の大半が地下にあり、さらに「チューブ」と呼ばれるドローン専用の配送路が地下に網目のように張り巡らされて、ドローンによる物資の輸送がなされます。
ワクワクしますよね。
私は紙の本を読んでから、Audibleで聴いたのですが、Audibleで聴いた方が臨場感あふれていて状況も掴みやすかったです。
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この記事が少しでもお役に立てたら嬉しいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました！
