こんにちは、かなとです。
今回は、伊坂幸太郎さんの小説『グラスホッパー』をご紹介させていただきます。
殺し屋シリーズ第1弾です。
あらすじ
「復讐を横取りされた。嘘?」元教師の鈴木は、妻を殺した男が車に轢かれる瞬間を目撃する。
どうやら「押し屋」と呼ばれる殺し屋の仕業らしい。
鈴木は正体を探るため、彼の後を追う。一方、自殺専門の殺し屋・鯨、ナイフ使いの若者・蝉も「押し屋」を追い始める。
それぞれの思惑のもとに――「鈴木」「鯨」「蝉」、三人の思いが交錯するとき、物語は唸りをあげて動き出す。
疾走感溢れる筆致で綴られた、分類不能の「殺し屋」小説!
（「BOOK」データーベースより）
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感想（スリリング、愉快、考えさせられる）
妻をなくした元教師の鈴木と殺し屋たち「蝉」「鯨」が、謎の殺し屋「槿（あさがお）」を追う物語が繰り広がります。物騒な非日常世界のスリリングな展開と、どこか愉快で温かみを感じる個性豊かな登場人物たちとのギャップにドンドンひき込まれていきます。
予測不可能なストーリー展開と巧妙に張り巡らされた伏線も魅力的です。ある伏線が回収されたときは感動しました！
深い人間描写とユーモアが溶け合った物語は、ただの殺し屋小説に留まらず、心に残る言葉も散りばめられ、深く考えさせられます。
ジャック・クリスピンいわく、、、と岩西の話す言葉の数々が心に響きます。
物語の中で、鈴木が重要な決断を迫られる瞬間に、亡き妻が遺した言葉「やるしかないじゃい」も心に強く残りました。この言葉は、彼に勇気と決意を与え、物語の重要な転機に深い影響を与える印象的なフレーズでした。
Audibleで聴く際のポイント
視点が次々と変わるので、今、誰の立場で話が進められているかを意識しながら聴くと、話の流れをつかみやすいです。
そのためには、登場人物を把握するとさらに聴きやすくなります。
| 鈴木（すずき） | 妻を失い復讐を誓う元中学校教師 |
| 鯨（くじら） | 自殺を専門にする殺し屋 |
| 蝉（せみ） | ナイフを使う若い殺し屋 |
| 槿（あさがお） | 「押し屋」と疑われる謎に包まれた人物 |
| 岩西（いわにし） | 殺し屋の間での仲介者 |
| 寺原（てらはら） | 悪徳会社「フロイライン」の社長、裏社会でも名の知れた人物 |
| 比与子（ひよこ） | 「フロイライン」の幹部、鈴木の上司 |
≫ 伊坂幸太郎さんの「殺し屋シリーズ」をもっと詳しくみる（カドブン）
本の情報
著者：伊坂 幸太郎
出版社：角川書店
単行本：2004/7/31発売、 322ページ
文庫：2007/6/23発売、345ページ
オーディオブック時間：10時間2分（私は2倍速で聴いてます → すると約5時間）
ナレーター：原島 梢（声優）
オーディオブックの再生速度は、わりとゆっくりめなので、2倍速でも聴きとりやすいです。
最後に
視点がコロコロ変わる群像劇で、「聴く読書」では少し難しい部類に入りそうですが、ポイントを押さえて聴くと、聴きやすくなります。
ナレーターさんの表現力で、読む読書とは違った物語の世界への没入感が得られます。
お人好しの鈴木に、多くを語らない謎めいた槿（あさがお）、可愛らしい健太郎と幸次郎など、個性豊かなキャラクターがとても魅力的です！
伊坂幸太郎さんのスリリングでユーモアのあふれた独特な世界観を楽しんでください。
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伊坂幸太郎のAudibleで聴ける作品
（2024年2月24日時点）
殺し屋シリーズ
死神シリーズ
他の作品
この記事が少しでもお役に立てたら嬉しいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました！
