こんにちは、かなとです。
殺したはずの夫がある日帰ってきます。
ホラーかと思えるような出来事から話は始まり、それから、二転三転と話が展開していきます。
先の読めぬ展開で面白かった。
あらすじ
やっと手にした理想の生活だったのに……
都内のアパレルメーカーに勤務する鈴倉茉菜。茉菜は取引先に勤める穂高にしつこく言い寄られ悩んでいた。ある日、茉菜が帰宅しようとすると家の前で穂高に待ち伏せをされていた。茉菜の静止する声も聞かず、家の中に入ってこようとする穂高。
その時、二人の前にある男が現れる。男は茉菜の夫を名乗り、穂高を追い返す。男は茉菜の夫・和希に間違いなかった。しかし、茉菜が安堵することはなかった。なぜなら、和希はかつて茉菜が崖から突き落とし、殺したはずだったからだ。
戸惑う茉菜をよそに、和希は茉菜の家に上がり込む。改めて話を聞いてみると、和希は過去の記憶を一部なくしており、茉菜と一緒に暮らしたいという。茉菜は渋々それを受け入れる。
かつての和希はとても暴力的な人間だったが、いざ暮らしはじめると、暴力的な影は一切見られず、平穏な日々が過ぎていった。
しかしそんな矢先、茉菜のもとに一通の手紙が届く。手紙には一言だけ「鈴倉茉菜の過去を知っている」と書かれていて……
記憶をなくし帰ってきた、殺したはずの暴力夫。謎めいた正体と過去の愛と罪を追う、著者新境地のサスペンスミステリー。
（「BOOK」データーベースより）
Audibleとは
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感想/ネタバレ少（驚愕、考えさせられる）
二転三転と話が展開し、読めば読むほど、疑問（謎）が増していく作品でした。
『殺したはずの夫』がなぜ帰って来れたのか？！
帰ってきた夫は以前とは違って、暴力を振るわない優しい男になっており、記憶を無くしていました。
記憶喪失って人格をも変えてしまうのだろうか？
そもそも本当に記憶を無くしているのか？
夫が何かを隠しているような感じもします。
どこまでが本当で、どこからが嘘なのか、、、。
夫を信じていいのか、悪いのか。
「この男は本当に夫なのか、そうでなければ、いったい誰なのか」という疑問がずっとついてまわりながら、さらに、えっえっえっ、どーゆーこと？？！と思わぬ別の疑問も加わり、いくつもの疑問が1つも晴れることなく、残りページはドンドン少なくなっていきます。
他の謎を全部吹き飛ばすぐらい衝撃的な展開も待っており、最後まで引き込まれて読みました。
Audibleで聴いた感想
時系列が移動するので、ちょっと注意が必要です。
現在の話に、過去の話がチョコチョコ挟み込まれます。
ナレーターさんは、淡々と話される方で、聴きやすく、物語に引き込まれました。
聴く際のポイント
話の聴き始めに話が頭に入ってこないな、、と思ったら↓
冒頭の聴き始めは
話の流れをつかむまでは（登場人物、背景など）
・冒頭部分を何度か聴きなおす。（私は冒頭部分5分程度を2、3度聴きなおします）
・速度は速めない。（私は1～1.2倍速で聴いています）
聴く速度を少しゆっくりすると、思考する余裕が生まれるので、ぐっと聴きやすくなります。私は普段1.5倍速ですが、これを1.2倍速にするだけで違います（たったの0.3倍速遅くしただけですが、だいぶゆっくり感じられます）。
話の流れをつかむと、速度を上げても理解しやすいです。
冒頭部分をちょっとマメに聴くことで、話の入ってきかたが変わり、ぐっと聴きやすくなります。
その後も、聴き逃したなっと思ったら、便利な巻き戻し機能を使うと簡単にその部分だけ聴きなおすことができます。（10秒から90秒の間で自分で時間設定できます。さらにカーモード機能を使うと表示が大きくなり、さらに使いやすくなりますよ。再生画面下の車のマークをタップ！）
『ながら聴き』ができることが利点のAudibleですが、聞き逃したり、1度では理解できなかったところは、ちょっと手間ですが（！）聴きなおすことで、理解度がグンと変わってきます。
これまでAudibleを利用してみて、「聴く読書」には向かないかなっと思われる作品もありました。
時系列がよく前後したり、視点がしょっちゅう変わるものは、頭が混乱しやすいです。
伏線が張りめぐらされているものも、聴くだけでは記憶に残りにくく、あの辺で何か言ってたような、、と思っても、その部分をもう一度聴きなおすのは難しいです。
なので、ミステリーは「聴く読書」では難易度が高そうなものが多そうです。
あと、時代小説は、聞き慣れない言葉や今では使わない難しい漢字（見れば理解できる）が出てくると、聴くだけでは思うように理解しづらいです。歴史が得意な方は気にならないかもしれません。
聴いてみて、内容が頭に入ってこないなと思ったら、無理せず次の作品へ。
聴き放題ですし、合わない本は従来通り「読む読書」で楽しむといいですし、「読む読書」と「聴く読書」を上手に使いこなせたら、今よりもぐっと読書タイムが豊かになると思います！
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本の情報
著者：桜井 美奈
出版社：小学館 (2021/4/6)
文庫本： 2021/4/6 発売、 288ページ
オーディオブック時間：6時間44分
ナレーター：絵理（声優）
オーディオブックの再生速度は、わりとゆっくりめなので、2倍速でも聴きとりやすいです。
徐々に速度をあげてみて、自分の聴きやすい速さで。
今回、私は1.2倍速で聴きました。言葉の聴きとりやすさ、理解しやすさが、私にはちょうど良かったです。2.0倍速でも聴きづらくはありませんが、ちょっと想像しながら聴くには、1.2～1.5倍速が私にはあってそうです。
最後に
時系列が移動するので、本筋を見失わないよう、注意が必要ですが、グイグイ引き込まれる面白さがあります。
ぜひ、この機会に聴いてみてください。
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桜井美奈のAudibleで聴ける作品
（2024年9月2日時点）
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この記事が少しでもお役に立てたら嬉しいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました！
